「サイトはあるけど、問い合わせがほとんど来ない」
「制作会社やAIを活用してリニューアルしたのに、アクセスが増えない」
ホームページを保有する企業の担当者から、こんな声をよく聞きます。せっかく数十万〜数百万円かけて作ったサイトなのに、なぜ成果が出ないのか。問題は「制作の質」ではなく、その先の「運用設計」にあるかもしれません。本記事では、集客できないサイトに共通する特徴と、成果が出るサイトの条件を実務経験から解説します。
「作れる」と「成果が出る」は別問題
ホームページ制作は「公開した日」がスタート地点です。どんなに優れたデザインで作られたサイトでも、検索で見つけられなければ存在しないのと同じ。集客につながるサイトに育てるには、公開後の運用設計こそが本丸です。
近年はノーコードツールやAIによる制作支援も普及し、「サイトを作ること」自体のハードルは大きく下がりました。しかし「作れる」と「集客できる」は全く別の話。実際、筆者が制作の現場で見てきた中でも、「公開した瞬間に止まってしまう」サイトと「公開後に成長していく」サイトの差は、制作費よりも運用体制で決まっていました。
だからこそShareDanでは、制作前の段階でサイト運用の体制や、SNS・動画など外部チャネルの活用状況を丁寧にヒアリングし、公開後も継続的に価値あるコンテンツを積み上げていけるサイト設計をご提案しています。
集客できないサイトに共通する5つの特徴
集客できないサイトには、明確な共通パターンがあります。以下の5つは、相談を受けるサイトの多くで見られる典型例です。

① 検索結果に出てこない
そもそも検索結果に表示されないサイトは、存在しないのと同じです。原因の多くは、検索エンジンへのインデックス登録ができていない、タイトルタグやメタディスクリプションが適切に設計されていない、ユーザーが目的のページにたどり着けるUI・導線設計になっていない、といった基本的なSEO設計の欠落です。
なお、内部リンクや回遊導線の設計は重要ですが、その表現方法はサイトによってさまざまです。「パンくずリスト」は階層構造を持つサイトでは有効ですが、必須ではありません。グローバルナビゲーション、カテゴリメニュー、関連コンテンツの提示、フィルタUIなど、サイトのUIがしっかり設計されていれば、パンくずがなくてもユーザーは目的のページにたどり着けます。特にスマホでは情報量を絞った方が見やすいため、パンくずを表示しない判断も合理的です。重要なのは「UI・導線設計全体として、ユーザーと検索エンジンの両方が情報をたどれる構造になっているか」という設計思想です。
「会社名で検索すれば出てくる」のは当然で、本当に重要なのは「自社のサービスを探している見込み客が使うキーワード」で表示されること。ここを設計せずに作られたサイトは、いくら待っても流入は増えません。
② スマホで読みにくい
総務省「令和6年通信利用動向調査」によると、20〜59歳の各年齢階層で9割以上がスマートフォンでインターネットを利用しています(20代91.6%、30代93.2%、40代92.4%、50代90.0%)。BtoBサイトの主要な閲覧者である働く世代も、ほぼスマホで情報収集しているのが実態です。それにも関わらず、PCでのデザインを優先して作られ、スマホで見ると文字が小さい・ボタンが押しにくい・画像が重い、というサイトはまだ少なくありません。
ShareDanではデザイン段階から実機でのスマホ表示をチェックし、コーディング後にも実機での最終確認を行っています。
(※ご予算によってはスマホ専用のデザインを作成しないケースもありますが、その場合もコーディング時に実機でスマホ表示を確認しながら制作を進めます。)
出典:総務省「令和6年通信利用動向調査」別紙2 p.6(図表1-10)
③ 何の会社か3秒で伝わらない
訪問者は、サイトを開いて数秒で「自分に関係あるか」を判断します。トップページのファーストビューで「誰に・何を・どんな価値で提供するか」が伝わらないサイトは、その時点で離脱されてしまいます。
ここで大事なのは、キャッチコピー単体で全部を伝えようとしないこと。ブランドメッセージを表現するメインコピーと、業態や提供価値を補足するサブコピー、そしてグローバルナビゲーション——この3つが組み合わさって「3秒で何の会社かわかる」状態を作るのが理想です。たとえば抽象度の高いメインコピーを使うなら、サブコピーで「〇〇制作会社です」と業態を明示する、ナビに「SERVICE」「WORKS」など分かりやすい項目を置く、といった補完設計が効きます。
ShareDanのコーポレートサイトもこの考え方で設計しています。メインコピー「We Build. We Grow.」に対して、サブコピーで「作るだけじゃない。仕組みも、人も、育てる制作会社です。」と業態を明示し、ナビゲーションに「ABOUT / SERVICE / WORKS / RECRUIT / BLOG」を配置することで、訪問者が数秒で業態を理解できる構成を目指しました。
逆にやってしまいがちなのは、メインもサブも抽象的なコピーで埋めてしまい、業態が伝わらないケース。デザインの美しさを優先するあまり、肝心の「何屋さんか」が後回しになっているサイトは、訪問者を取りこぼします。
④ 問い合わせまでの導線が遠い
「資料請求したいけど、どこから申し込むのかわからない」「電話番号を探すのに3クリック必要」——こうした導線設計の不備で、せっかくの見込み客を取りこぼしているサイトが多くあります。
アクションへの入り口(問い合わせ・資料請求・電話番号など)は、ヘッダー固定・フッター・各サービスページの末尾など、複数箇所に自然に配置するのが基本です。
ただし、サイトの目的によっては、あえて問い合わせのハードルを上げて質の高い見込み客だけを絞り込みたい、というケースもあります。ShareDanでは、お客様の事業戦略に合わせて「導線をどう設計するか」を柔軟にご提案しています。
⑤ 公開後にコンテンツが増えていない
公開時のコンテンツのまま放置されているサイトは、検索流入を伸ばすのが難しくなります。検索エンジンに評価されるのは「ユーザーの検索意図にしっかり応える質の高いコンテンツ」であり、それを継続的に積み上げているサイトほど、多様な検索ニーズに応えられるようになります。
Googleが公開している「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」ガイドラインでも、評価されるのは検索エンジン向けに作られたコンテンツではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを目的に作られた有用なコンテンツであると明示されています。重要なのは、形だけの更新やページ追加ではなく、ユーザーの疑問や課題に応える質の高いコンテンツを増やし続けられるかどうか。公開後にコンテンツを育てる体制(更新担当者・コンテンツ企画のフロー)がないまま公開してしまうのは、集客できないサイトの典型パターンです。
参考:Google検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」
集客できるサイトの6つの条件
集客できるサイトには、共通する設計思想があります。制作前の段階から「公開後どう運用するか」を組み込んでおくことが、成果を出すサイトの第一条件です。

① ターゲットと検索意図が設計されている
「誰に向けたサイトか」「その人がどんな課題や情報を求めてサイトに辿り着くのか」を、制作の初期フェーズで明確にしておく必要があります。ターゲット像と「どんなニーズを持った人が来るのか」の整理は、後のページ構成・コンテンツ・SEO対策すべての土台になります。
ShareDanでも、サイト制作前にヒアリングシートを使って「誰に届けたいサイトか」「ターゲットがどんな課題を抱えているか」「サイトを通してどんな成果を出したいか」を整理してから設計に入るようにしています。
② テクニカルSEOの基本が押さえられている
ページの表示速度、スマホでの見やすさ(レスポンシブ対応)、SSL(URLが「https://」で始まる安全な通信)への対応、検索結果に表示される説明文(メタディスクリプション)の設定、SNSでシェアされたときに表示されるタイトル・画像(OGP)の設定——こうした「目に見えないけれど検索順位やクリック率に影響する基本」は、制作会社がコーディングする段階で組み込んでおくべきものです。後から追加で対応しようとすると、二度手間とコストがかかります。
制作会社に聞いておくと安心な質問例:
- 表示速度の最適化はしてもらえますか?
- スマホでの表示確認はしてもらえますか?
- 公開後にメタディスクリプションやOGPを自社で簡単に編集できる仕組みを入れてもらえますか?
③ コンテンツを継続的に育てる体制がある
公開後にサイトを育てる仕組みがあるかどうかが、3年後・5年後のアクセス数を決めます。重要なのは更新の頻度ではなく、「ユーザーの課題に応えるブログ記事を増やしていく」「実績や事例ページを丁寧に積み重ねていく」など、価値のあるコンテンツを継続的に積み上げていけるかという体制づくりです。制作時に「更新しやすいCMS設計」になっているかも重要なポイントです。
④ 問い合わせや資料請求への導線が「見込み客の段階」に合わせて設計されている
最低限「問い合わせフォーム」があれば成立しますが、見込み客の温度感はさまざまです。「今すぐ相談したい」層には問い合わせフォームで十分でも、「まだ情報収集段階」の層には資料ダウンロードやメルマガ登録など、より気軽なアクションを用意することで取りこぼしを減らせます。
サイトの規模や成長段階に応じて、こうした「問い合わせ・資料請求などのアクションポイント」を段階的に増やしていくのが現実的です。まずは問い合わせ導線が「ヘッダー固定」「フッター」「各サービスページ末尾」など、ユーザーが迷わず見つけられる位置に複数配置されているかを確認しましょう。
⑤ アクセス解析で改善サイクルが回っている
Google AnalyticsとSearch Consoleで、サイトの状況を月次で振り返れる体制があることが理想です。Google Analyticsでは「どのページがよく見られているか」「どのページで離脱が多いか(離脱数)」「ユーザーがどれくらい滞在しているか(エンゲージメント率)」がわかります。Search Consoleでは「どんなキーワードで検索されてサイトに来ているか」「検索結果での順位やクリック率」がわかります。データを見ない運用は、勘に頼った運用と変わりません。
⑥ 動画・SNSなど外部チャネルと連携している
検索流入だけに頼るサイトは、Googleのアルゴリズム変更で大きく影響を受けるリスクがあります。複数の流入経路を持つことで安定した集客が実現します。主な外部チャネルは2層に分けて考えると整理しやすいです。
- コンテンツ資産を蓄積するチャネル:YouTube(動画)、note(記事)など。検索流入も期待でき、長期的な資産になる
- リーチを広げるチャネル:X、Instagram、Facebookなど。短い投稿で認知を広げ、上記コンテンツへの導線になる
特に動画と長文記事は、文章の説明だけでは伝わりにくい情報を補完するのに有効で、BtoBで信頼関係を築く起点になります。
加えて、最近のマーケティングでは「プロセスエコノミー」という考え方が注目されています。これは、完成された成果物だけでなく、そこに至るまでのプロセス自体に価値を見出し、発信していくアプローチのこと。

たとえば:
- 製造業・職人系:製品ができあがるまでの製造フロー、職人の手仕事の様子、品質検査の裏側
- サービス業全般:社員の1日に密着したコンテンツ、社内の打ち合わせ風景、商品開発の試行錯誤
- どの業種でも有効:新サービスや新商品の開発過程をリアルタイムで発信、プロジェクトの進捗公開、組織づくり・採用のプロセスを段階的に見せる
裏側を見せることで、見込み客との信頼関係を制作・購入前から築くことができます。完成形だけでは差別化が難しい時代だからこそ、「どんな人が、どんな考えで、どう作っているのか」を発信することが、選ばれる理由になります。
ShareDanでは、Web制作の延長線上で動画・記事コンテンツの企画から運用までサポートしています。「Webサイトと合わせて動画やYouTube活用も視野に入れたい」という方は、お気軽にご相談ください。
制作会社を選ぶときの「集客視点」のチェックポイント
制作会社を選ぶときは、「作って終わり」ではなく「公開後まで伴走できるか」を見極めることが重要です。価格やデザインの好みだけで判断すると、公開後に困ることになります。

制作だけで終わる会社 vs 公開後も伴走する会社
制作会社のなかには「サイトを納品して終わり」というところもあれば、「公開後の運用・改善まで継続的にサポート」するところもあります。後者は月額の運用契約だけでなく、必要なタイミングでスポット対応してくれる会社もあり、契約のかたちはさまざまです。サイトを資産として育てるなら、長期的には「公開後も気軽に相談できる関係性がある会社」の方がコストパフォーマンスが高くなります。
提案段階で「公開後のサポート内容」「運用・改修の相談窓口」「対応の進め方(月額の運用契約/必要時のスポット対応など)」を提示してくれる会社かどうかは、一つの判断基準になります。
「SEOに強い」を謳う会社の見分け方
「SEOに強い」「集客できるサイトを作ります」と書かれている制作会社のサイトを見て、何をもって判断すればいいのか迷うことも多いでしょう。SEOには検索エンジンのアルゴリズム変更など、制作会社がコントロールできない要素もあるため、効果を100%保証することはそもそも不可能です。だからこそ、「結果を約束できるか」ではなく、長く付き合える誠実なパートナーかどうかという視点で見極めることが重要になります。
① 初回相談時に「丁寧な聞き取り」をしてくれるか
問い合わせ後の最初のやり取り(メール返信、初回面談など)で、どのくらい丁寧にこちらの話を聞いてくれるかは、その会社のスタンスを表す重要なサインです。すぐに「ではプランをご提案します」と進む会社より、「もう少し背景を教えてください」「現状のサイトで困っていることはどこですか?」と質問を返してくれる会社の方が、納品まで丁寧に進めてくれる可能性が高くなります。
② 公開後も相談できる関係性を築けそうか
SEOは公開時点ではなく、公開後の運用で差がつきます。月額の運用契約がパッケージ化されている必要はありません。重要なのは「公開後に困ったときに気軽に相談できるか」「スポットでアクセス解析や改修を引き受けてくれるか」という関係性です。納品後の窓口や問い合わせの仕方を、契約前に一度確認しておくと安心です。
③ 「絶対」「保証」など断定的な表現を避けているか
「必ず1位獲得」「効果保証」など断定的な表現を使う会社は、慎重に判断した方がよいでしょう。前述のとおりSEOには不確定要素があるため、誠実な会社ほど「結果を必ず約束する」表現は避けます。
動画・SNS活用の提案ができるか
「ホームページ制作」のみで完結する会社か、「動画・SNS含めた集客全体」を視野に入れた提案ができる会社かは、長期的な集客の伸びに影響します。問い合わせの段階で「動画やSNSと連携した集客プランも提案できますか?」と聞いてみると、その会社の集客に対する視野の広さが見えてきます。Web制作と動画・SNS運用の両方をワンストップで相談できる会社の方が、施策の一貫性が保ちやすくなります。

まとめ
サイトは「資産」、運用してこそ価値が出る
ホームページは「作って終わり」ではなく、「公開してから育てる」ものです。集客できないサイトには5つの共通パターンがあり、逆に集客できるサイトには6つの条件があります。制作会社を選ぶときは、価格やデザインだけでなく「公開後まで伴走できるか」「複数チャネルで集客を支援できるか」を確認しましょう。
ShareDanでは、Web制作の企画段階から公開後の運用、さらに動画コンテンツ活用までワンストップでサポートしています。「サイトはあるけど成果が出ない」「リニューアルを検討している」「動画・YouTube活用も視野に入れたい」といったご相談は、お気軽にお問い合わせください。